2017年02月06日

最後

最後を迎えるのはどこがいいか。
動物も人間も、生まれるのも死んでいくのも、大好きな人たちに囲まれながらが一番いい。

残念ながら、治療の甲斐なく亡くなる動物たちがいる。
病気や怪我から助けるためにこの仕事をやっているが、無力感を感じることはどうしてもある。
そんな時、ついつい考えるのは最後を迎える動物たちの心のこと。

病院が嫌いな子は多い。
注射や治療で痛い思いや苦しい思いをするからだろうと思うけど、診察台の上でブルブル震える子は多い。
そんな嫌なところに治療のためだと入院させられて、彼らはどんなに心細く、不安で、怯えているだろう。

看護師さんたちが笑顔で、優しく、名前を呼びながら一生懸命面倒を見てくれる。
中にはすごく信頼してくれて尻尾をブンブン振ってくれる子もいる。
頭をよしよしと撫でて、顔をきれいにしてあげる。

最近はすごく高齢な動物たちも多い。
懸命に治療するがどうしても力足りず、もう亡くなってしまうかもしれない時、できるだけお家で過ごしてもらうよう、飼い主さんにはその子とできるだけゆっくり過ごしてもらうようお願いする。
でも、治療は最後まで諦めたくない。
少しでもいい治療、楽になるなら、体調が良くなるならしてあげたい。
そのために考え付いたのが日中は病院で治療して、夜は家族と一緒に過ごしてもらうこと。
半分入院で半分通院。

飼い主さんは現実を受け入れられないことも多いが、悲しいかな長くこの仕事をしてるともう難しそうだなとか、最後はこんな感じになるな、ということが何となく分かるようになる。
最後をできるだけ安心して、大好きな人たちに囲まれて迎えられるよう、静かに穏やかに迎えられるよう心がける。
治療して治せればそれに越したことはないけど、どうしてもかなわない時にはそんなことを考えるようにしている。

自分がそうだったら、やっぱり家族に囲まれていたいから。
家族がニコニコ笑って過ごしている隣で、自分もニコニコしながら最後を迎えたいから。
その子にとって、治療はできなくても心を穏やかに、幸せにしてあげることはできると思う。
posted by もとき at 00:15| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
先生のブログを読み返していてびっくりしました。
最後という題名
うちのちろるが亡くなった日でもあります。
突然呼吸が止まり亡くなってしまったことは理解出来ていましたが何故か病院へと走りました。
もしかしたらという気持ちでした。
たくさんの先生方や看護師さんに最後まで
こちらが諦められるまで蘇生をしてくださいました。
本当に本当に心が救われました。

そしてもう一つ
先生が大変な時にうちのたるとを助けていただきました。骨盤骨折で緊急手術をしていただきました。
本当に頭が上がらない気持ちになりました。
ありがとうございました。
まだまだたくさんの子が通っていますので
これからもお世話になります。
Posted by なつめ at 2017年08月16日 01:53
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/178671546

この記事へのトラックバック